長野県北安曇郡白馬村に位置する白馬高校は、スキー競技の名門校として知られている。これまでに上村愛子さん(モーグル)をはじめとする数多くのオリンピアンを輩出し、その実績は全国トップレベルだ。同校スキー部の目標は、インターハイでの総合優勝。現在はアルペン、クロスカントリー、ジャンプ、フリースタイルの各種目で、総勢26人の部員が日々トレーニングに励んでいる。
全国的な強豪として認知される白馬高校スキー部だが、実は長年抱えていた課題があった。それは、生徒や保護者との連絡手段。一昨年、再びスキー部の監督に就任した矢崎悠喜先生は、当時の状況をこう振り返る。
「SNSは使いこなせないことが多く、どうしてもLINEで1人ずつ送ったり、保護者には別のLINEグループを作って動画を送ったりと、こちらからの連絡というところで難しさを感じていました」
そんな課題を解決するために導入されたのが、運動通信社が提供するANYTEAMアプリ(テスト版)だ。ANYTEAMは、スポーツチームや選手を応援するためのコミュニティプラットフォームで、メッセージのやり取りや動画・写真の共有、スケジュール管理などの機能を一つに集約したサービス。今年3月にアプリ版がリリースされ、手軽に操作できる環境が整った。
「今まではバラバラに存在していた便利な機能が、1つのアプリに集約されたのが大きな利点です。カレンダーの機能があり、そこに私たちが予定を入れていけば、それがどんどん共有されますし、後から追加することもできます。生徒たちにとっても、早い段階で個人の予定が組めるようになったんじゃないでしょうか」
矢崎先生によると、ANYTEAMアプリによるメリットは連絡手段の改善にとどまらない。「雪上で練習をするのと同じくらい大事なこと」。白馬高校スキー部では練習中に撮影した動画で生徒一人ひとりの滑りの改善を図っており、その動画の管理方法も大幅に効率化されたという。
「以前は練習後にすべての動画を編集し、YouTubeにアップロードしてLINEで共有していました。生徒たちは家に帰ってから見るという流れでしたね。しかし、今では撮影した動画をフォルダに入れるだけで、生徒が自分の動画を選んで確認できるようになりました。これにより、スキー場でもすぐにプレーを振り返ることができるようになりました」
白馬高校スキー部がANYTEAMに出会った背景には、ウィンタースポーツならではの悩みがあった。日本のスキー部は、雪のない季節には陸上トレーニングを行いながらシーズンを待つという。しかし、「世界で戦える選手に」をモットーに掲げる白馬高校スキー部は、より多くの雪上トレーニングの機会を求めていた。雪のある海外へ遠征を行うには、一人あたり約50万円もの費用が必要。保護者の負担が大きな壁となっていたようだ。
「昨年の海外遠征へ行くにあたっては、国際情勢による円安などで、どうしても金額が高くなってしまうことはわかっていました。遠征に向けて計画を立てた際に、日にちを短くするか、練習日程を少し変えるかといった悩みがありました。遠征費に関しては保護者の負担になっていましたが、それでも、一人ひとりに対して支援ができれば、海外遠征に行ける生徒も増えるのではないかと考えていました」
この思いが、ANYTEAMとの繋がりを生んだ。矢崎先生はANYTEAMのクラウドファウンディングサービスを知り、さっそく活用したという。遠征費用の支援を募集した結果、部員一人ひとりに対する十分な資金が集まり、予定を変更することなく充実したトレーニングを実現。「遠征に参加した生徒のほぼ全員が、全国大会、インターハイ、国体に出場することができました」とし、多くの支援に感謝を述べた。
強豪・白馬高校スキー部は、ANYTEAMを活用することで、連絡手段の改善だけでなく、練習の質の向上や海外遠征費の支援といった多方面での進化を遂げた。スキー競技の未来を担う選手たちが、より良い環境で成長できるように。矢崎先生は今後も生徒たちとともに新たな挑戦を続けていくという。